モン族とカム族という少数民族が住む村へ一泊二日のホームステイ
村の場所
ルアンパバーンから車で約一時間かけて北東に進み、
そこから何とか道になっている場所を四時間かけて進んだところに、彼らが住まう村がある。
注意
ただこのツアーに関して注意したいのは、訪れる村は完璧に観光地化されているという事。
観光地化された村に関しては賛否両論あるかもしれないが私は好きではない。
確かに伝統衣装を着飾り、みんな笑顔を振りまき、お土産も売っていて、想像しているのと同じようなものが見られるかもしれない。けれどそんな景色にどうしても動物園のような感が拭えないからだ。
もちろん彼らにも生活が掛かっており、観光業に特化し生計の一部にしたい気持ちもわかる。
好きでないからといって、誰もそこに行かなくなっては誰も喜ばないので、自分がなにを求めているのかをはっきりさせてから行かないと楽しめないと感じた。
「モン族等少数民族の衣装が見たい」「綺麗で可愛いお土産を買いたい」「けれど時間がない」
そういう人は近隣のツアーでもいいし、市内のナイトマーケットでも彼らが作ったお土産が買える。
「少数民族の村を見たい」「彼らの生活を肌で感じたい」「時間はたっぷりある」
そういう人は山奥の場所へ行くことを勧める。
私は勧められるがまま後者を選んだが、大満足だった。
方法
自力で行くのは極めて困難。理由は三つ。
第一の理由が、宿泊施設が存在しないのでホームステイという形をとるため。
第二の理由が、ありふれた登山道のように一本道でない上に看板も存在しないため。
引率してくれた村出身のガイドでさえ、一回道を間違えていた。
そして最後の理由は、英語が100パーセント伝わらないからだ。
以上の理由から私はツアーを選択。
しかしどのツアー会社も最少携行人数が二人から。
基本的には一人旅というスタンスをとっている人には厳しい条件。
そこで各会社に私の連絡先を渡し、
もし人数が集まりそうなら連絡してくれ、と伝えその日を待った。
なので運が悪ければ何日も滞在しなければならない。
だが幸運な事に申請してから一日後に連絡があり、象に乗った翌日に行くことができた。
出発
朝、ピックアップ場所に行くと三人の女性が待っていた。
イギリス人、フランス人、アメリカ人。
みんな英語でペラペラ喋る。二人に関しては母国語ですらないのに。
アメリカ人が色々な国で英語の先生をしているとのこともあり、私の英語力向上に付き合ってくれた。
車、といってもラオスでよく見るタクシーのようなものに乗り、一時間風を感じながら進む。
朝食にと配られたフルーツとスティッキーライスを食べながら。
車を降り山道へ
着いたと言われ降ろされる。
ガソリンや水などが売っている店以外何もない場所に。
売店の横を通り過ぎ、ついに山道へ入っていった。
ついに行けると、ワクワクとした気持ちで一杯だ。
四時間歩き着いた先は
途中一時間ほど昼食休憩をとったので、実質三時間程で村へ到着。
丘の向こうから聞こえる甲高い笑い声と、ニワトリやイヌの鳴き声に期待を膨らませながら、ついにその村が眼前に広がった。
のどか。
ラオスに来て何度も感じたけれど、これほどのどかという言葉が似合う場所は今までなかった。
あまり人が来ないのだろう。興味津々な顔でこちらを眺める子供たち。
手を振るとわぁっと逃げていき、離れた場所からまた眺めてくる。
懲りずに再び手を振ると今度は返してくれた。
ためらいながら、はにかみながら。
あたりを見渡すと普段身近に溢れている、生活を便利にするための物は何もないと言っても過言ではなかった。
電気もガスも水道も、wifiなんてもちろん存在しない。
汚れた服で村を駆け回る子供たち。
薪で起こした火でお湯を沸かし淹れてもらったコーヒー。
川の水を引っ張ってきて使える村に数個しかない共用の水場。
エンジン音も聞こえなければ、コンクリートや鉄筋などの建物もない。
とか思っていると一台の原付が村を通り過ぎて行った。
どうやって運んだのか、この道中を考えると大変な苦労があったに違いない。
夜は懐中電灯を天井から吊るして、四人でトランプをしたり、
外に出て星空を見たりした。
前述のとおり電気がないのでとても綺麗に見える。
ただ残念ながら月が出ていたので満天とは言えなかったが、今までのベスト3に入る星空だった。
ちなみに一位は海の上、二位はモンゴルの平原からの星空だ。
色々旅をしていてもなお人生一の星空が更新されることがなく、改めて海上自衛隊で良かったと実感した。
長くなったので一度切ります。
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