カンボジアとの国境にある果ての町、アランヤプラテート
バンコクのフアランポーン駅にむかったのは、まだ日の登らぬ5時前。初めて見た静かなバンコクを歩いて駅まで向かった。
駅前のセブンでお菓子や飲み物を購入し、駅で一服しながら電車が来るのを待つ。
フアランポーン駅は、なんだか旅の最中にいます的な雰囲気を醸し出しているから好き。
重厚な音を響かせながら列車が到着した。
自分の席を確認し、6時の発車に備える。
到着予定時刻は11時半だが実際は12時過ぎだった。
車窓1 |
アユタヤに行った時も遅れて到着。
こっちではそれが普通。
車窓2 |
別に普段遅刻癖があるわけではないが、このようなのんびりとした空気は嫌いじゃない。
アラニンヤプラテート駅を出ると、一斉にトゥクトゥクが集まってくる。
バックパッカーな人達がどんどんトゥクトゥクに乗せられ、カンボジアまで向かっていった。
同じ方向へ歩く人は、私を除き一人もいない。
車窓3 |
なにも見たいものがあるわけではない。
なにも食べたいものがあるわけでもない。
国境の町ってどんなところなんだろう。
なんとなくそう思っただけだった。
宿の前を横切る道路 |
コンビニも商店もあまり見かけない。
車窓4 |
宿にチェックイン後、小一時間ぶらついた。
ここは素通りする人が多いのだろう、観光客向けの施設がなにもなかった。カンボジアの方へ伸びる線路 |
幸いにも私の泊まった宿の目の前に屋台があったので、そこで食べることが出来た。
女の人が料理を作って、その娘と思われる小学生くらいの人が運んできた。
「どこから来たの?」
「日本だよ、知ってる?」
「知ってるよ。えっと、コンニチハ」
「こんにちはーすごいね日本語喋られるんだ」
「少しだけ」
「俺もタイ語すこし喋られるよ」
「えー」
「コンニチハ、アリガト。上手でしょ?」
「えへへ」
何もない町だったけど、ほっこりした。
国境の町って素敵。この時はまだそう思っていた。
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