世界遺産の街を有するペナン島の観光
私たちがペナン島で観光した場所
- ペナンヒル(島内で一番高い場所)
- ジョージタウン(世界遺産)
極楽寺にもインド人街にも行っていない。
ゆっくり喫茶店なんかにも入っていない。
無計画だったのもあるが、それにしても時間が足らなかった。
それでも私が絶対に行きたかった場所には行けたからよかったとしよう。
まずはペナンヒル。
上まで一気に登る。途中草木がライトアップされていたり、昔のものと思われる車両が放置されていた。
登ったところからの景色。
標高830mとペナン島で一番高い場所。
夜景綺麗だった。
夜景を見ると毎回綺麗って思うが、汚い夜景って存在するのだろうか。
雰囲気いいところいっぱい。
夜になるとどんどん人は増え、帰りのケーブルカーは大混雑。
ペナンヒル終わり。
あとの写真は全部ジョージタウン。
ペナン島について
マレー語でビンロウの島。という割には道端に吐き捨てられたそれを見ることはなかった。ポルトガル人がペナンを発見したのは16世紀頃。その時すでにクダ王国という聞いたことのない国が治めて500年が経過していた。
周辺諸国のさまざまな船舶が、補給し海面状況が良くなるまで湾内に停泊するために使用。
当時オランダ領に寄港すると莫大な税が取られる状況を改善しようと、イギリスの貿易商人ライトがペナンを開発(占領)するとボスに提案した。
一度は却下されたものの、交渉を任せられたライトはクダ王国と契約した。
「クダ王国が敵国から侵入されたらイギリス軍が助力する事」
「クダ王国がペナンを介し得ていた貿易額相当の額をペナン賃貸料として支払う」
概ねの部分では合意し契約の細部交渉を行う段階で、すでにライトは移民の手筈を整えていた。民間人と同国海軍で構成された移民たちは、住居と砦を建てる。
そしてそのとき形成した最初の街の名前を、当時イギリス国王だったジョージ三世にちなみ、ジョージタウンと名付けたのだ。
最初こそクダ王国も屈強な労働者を派遣するも、当初の契約が果たされないことに疑問を持ち始める。
まず賃貸料。合意した額の五分の一しか支払われていない。
そもそもライトが要望した額自体、三分の一だったので最初から果たされることのない約束だったのだ。そしてクダ王国が援軍の要請を行っても、一向にイギリス軍は派遣されてこない。
疑念が決定的なものになるまえに、ライトはインドから傭兵を呼び寄せる。
そして再三の要請にも関わらず軍を派遣してこないことで、疑念は決定的なものとなった。
クダ王国はペナン島対岸に、かつてオランダを追い払った実績を持つ軍隊を配備する。
要求は、賃貸料を当初の三分の一(ライトが要望した額と同じ)にする以外大筋のところでは変わらず。
クダ王国としては、イギリス軍の援助を実行してもらうことが最優先だった。
しかしライトが受け入れたのは賃貸料の支払いのみ。
クダ王国はそれを拒否し、ライトも武力行使を決断する。
力の差は圧倒的で、ライト側の勝利。
結果、賃貸料が追加で払われることも、軍事援助がなされることもなくなった。
残ったのはクダ王国との確執のみ。
こうやって支配権を確立したものの、移民の数が少なく、労働者も資本家も不足していた。
そこでライトは門戸を広く開き土地を移民に提供する方針を固めた。その為の政策が関税の撤廃だ。
これらは周辺地域の商人を強く惹きつけた。
そして関税が入らなくなった分を、蒸留酒とアヘンで補うことにし、島内に生産拠点を設けた。結果、人口は急激に増えた。
周辺地域の商人らは、オランダの独占貿易に辟易しており、それだけに移住は大がかりなものとなったのだ。
人口が10,000人を超えても、イギリス人の数はわずか300人ほどという数字からもわかる通り、「多様な民族が集まる交易地」となった。
そんな中ライトが取ったのは、各言語コミュニティごとに代表者を立てて、統治機構に組み入れる方法だった。よって島内の各コミュニティは特色を失わず存続が可能となった。
順調に進んでいた発展だが半ばにしてライトは倒れ息を引き取る。
後年、新たな人物が「多様な民族が集まる交易地」となっているペナンに派遣された。
その人物はトーマス・スタンフォード・ラッフルズ(Thomas Stamford Raffles)。
シンガポールの創設者だ。
シンガポールは無関税の自由港政策を推し進めたこともあり、150人程度の人口が10,000人を突破するのにそう時間がかからなかった。
ライトの手法を学べたからこそ、進めることのできた政策だろう。
ペナン島については以上。
まさかペナンとシンガポールにこんな関係があるとは思わなかった。
ちなみにこのトーマス、ジャングルの調査を自ら組織していて、
ジャワ島の世界遺産ボロブドゥール遺跡や、世界最大級の花ラフレシアも彼の発見によるものだ。
こうやって勉強というか知識を蓄えていくと、思いもしないところで繋がるから面白い。
人間同士も、どこで繋がるかわからない。
そうすると、知識ってまるで友達みたいだ。
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